パーミッション・マーケティングとは

公開日: : 最終更新日:2014/01/25 マーケティング

インターネット誕生からさまざまなマーケティングコンセプトが生まれたが、その中でも有名なものに「パーミッション・マーケティング」がある。

このパーミッション・マーケティングを提唱したのは、この本「パーミッション・マーケティング」と著者、セス・ゴーディン氏だ。

パーミッション・マーケティングというと、ユーザーに許可を取ればいいんでしょ、と短絡的な考えをする人が少なからずともいると思う(私もそうだ)。そんな方にこそ、このパーミッション・マーケティングを読んでいただきたい。パーミッション・マーケティングは、単に許可(=パーミッション)を取れということだけではない。原書のタイトルは「Permission Marketing : Turning Strangers Into Friends And Friends Into Customers」であり、直訳すれば「パーミッション・マーケティング:見知らぬ人を友達に変え、友達を顧客に変える」となる。副題の部分は、パーミッション・マーケティングが、長期間の繰り返しのインタラクションにより、徐々に付き合いを深めながら(消費者に情報を提示してもらいそれに対してよりニーズに合った情報を送る)、顧客に転換することを言い表した言葉だろう。

つまり、パーミッション・マーケティングは、見知らぬ消費者を顧客に変えるマーケティングの旅のようなものである。その概要は、
・ まず、企業と消費者の長期間に渡る双方向なキャンペーンに参加するように消費者側から手を上げてもらう(許可をもらう)。
・ この手を上げてもらった消費者に対して、企業側から消費者がほしいと思うメッセージを(継続的に送ることを前提に)送る
・ (長期間に渡って繰り返し実施し)徐々に消費者に公開してもらえる情報を増やしていくようにお願いする。これにより、購買前に消費者に対してどんどん自分の情報(関心事)を公開してもらい、より関心事にあったメッセージを送ることができる。
・ この結果、見込み客を顧客に変えることが可能になっていく(より正確に言えば、見込み客を顧客に変える努力を高精度で継続的にできるようになっていく)。
という特徴がある。

ここで出てくる疑問が1つある。では、最初にパーミッション・マーケティングに参加してするターゲットとなる消費者をどのように集めるのか?ということだ。それについての考察もある。そして、このテーマは、次作「バイラルマーケティング」でも詳しく語られている。

このようなパーミッション・マーケティングの詳しいやり方は本書を読んでいただきたいが、この本が提示しているのは、顧客候補と企業の新しい付き合い方であり、インターネットというテクノロジーが可能にした「繰り返しかつインタラクションがあるマーケティング手法」について提案しているのである。繰り返しになるが許可だけの話ではないのである。

尚、本書の序文は、ドン・ペパーズ氏が執筆している。ドン・ペパーズ氏といえばOne to One マーケティングの世界的な古典的名著「ONE to ONEマーケティング―顧客リレーションシップ戦略」の著者である。このことからもわかるように、パーミッション・マーケティングと、One to Oneマーケティングは相反するものではない。インターネットを使い、One to One マーケティングを更に進化させ、見込み客をより顧客に変換できるように進化させたものであるという位置づけでもある。

■ 発売日
原書「Permission Marketing : Turning Strangers Into Friends And Friends Into Customers」は、1999年にアメリカで発売された。原書の表紙は「黄色かつ筆者であるセス・ゴーディン氏のスキンヘッドの頭」という非常に目立つものであった。

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