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PEP: 個人の業務効率化プログラム - なぜか「仕事がうまくいく人」の習慣

仕事が多すぎてなかなか帰れない。こんな人にお勧めなのがPEPという個人の業務効率化プログラムを紹介したビジネス書、なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣だ。

このなぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣の原題は「The Personal Efficiency Program」、つまり、PEP: 個人の業務効率化プログラム)であり、どのようにして「1人のビジネスマンとして効率的にオフィスワークを遂行すべきか」というビジネス書である。

筆者のケリー・グリーソン氏は、効率よく仕事をこなすというテーマで、ビジネスマンに指導を行っている「業務効率化」の権威である。

この本では、個人の業務効率化プログラム、PEPの解説を行っているが、その内容としては
すぐやる」、例えば、めんどくさいからというような雰囲気で放置されている仕事を作らずにすぐにやってみる。その結果、意外に仕事がすぐ終わらすことができるものが多い。
整理する」、探すという時間は無駄、まずは、業務を整理するために、書類を整理するということを行う
というような、オフィスワークの進め方について解説した本である。
計画する」、仕事を達成するために目的と目標、それに向けてのアプローチ論と業務を分解し、ステップごとに進めていく
ということを解説している。

更に、この業務効率化の結果、生まれた時間を使って、より本質的な作業を実施する。つまり、最終的には、本質的にやらなくてはいけない仕事のみに注力し仕事をうまくいかせようということを主張している。美しい主張である。

尚、このPEPは、あくまでも個人の業務のスループット(処理能力)を上げるという視点で書かれている。組織版のスループットを上げる方策を解説したビジネス書として名高い「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」とするのであれば、この本は、それの個人版とも言える。

PEPの内容を言われてみれば当たり前と思うかもしれない。しかし、
・ あなたの会社のデスクトップには、書類がところ狭いと置かれていないか?そして、PCのデスクトップは散らかってないか?
・ 一見、机の上は整理されているように見えても、必要な資料を探すのには苦労していないのか?
・ 自分は他者よりも仕事量が多く、その結果、大変忙しく家になかなか早く帰れないと思っていないか?
・ 常に仕事に追われていると感じていないか?
ということを自問してほしい。忙しい人ほどYesであろう。

そんな人こそ、このPEPを導入し仕事スピードアップが出来る可能性がある。

私は、膨大な仕事を前に連日終電近くまで働いていた時にこの本に出会い、なるほどなと感じた。それから、本棚にはキープしている。

最近では、改訂版(現在は第4版のなぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣 4.0が最新版である)も出版されパソコン時代にも対応している。仕事をもっと早く終わらせたいと感じるのであれば、是非、目を通すべきだろう。

この種の個人の業務効率化のビジネス書の中では、古典と言っても良いほど読み継がれている。PEP、The Personal Efficiency Programで是非とも、あなたも早く帰っていただきたい。

尚、この方法がピンと来ないという方は、もう一つの人気の仕事効率化プログラムであるGTDという方法をおすすめしたい。こちらのほうが新しい概念であり、若い人に受け入れられていると感じている。どちらも名著、良書であることは間違いないだろう。

■ 発刊日
米国での発刊日は、1994年。日本版の第一版は、2001年に発刊された。尚、2001年の年間ビジネス書ベストセラーランキングで、”このなぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣”は、堂々の第3位(トーハン調べ)。タイトルには”なぜか”入っているが、内容は”なぜか”と言わせない大ベストセラービジネス書である。

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