転職活動で最も重要なのが「面接」である。
その面接の最初のパートは
・自己紹介=経歴の説明
・転職理由
・志望動機
で成り立っている。そして、この「自己紹介=経歴の説明+転職理由+志望動機」で合否の8割が決まるといわれている。
面接の最初のパートで面接官を納得させることができれば、合格率は飛躍的にあがる。逆に、このパートで面接官を納得させることができなければ、ここからのリカバリーは非常に難しいものとなってしまう。ただし、聞かれるポイントが3つということが分かっているので非常に対策はしやすい。
とにかく重要な面接の最初のパート「自己紹介=経歴の説明+転職理由+志望動機」をどのように対策をしていけばよいのかを解説していく。
目次:
1. 自己紹介の転職面接対策:説明は網羅的である必要はない?
自己紹介の面接対策のポイント1:応募している業務と今までの経験の関連性
自己紹介の面接対策のポイント2:経歴の軸がぶれないようにする
2. 転職理由の転職面接対策:その作り方とは?
転職理由の面接対策のポイント1:とにかくポジティブに言う
転職理由の面接対策のポイント2:嘘をつく必要はない
3. 志望動機の転職面接対策:何を話せばいいのか?
4. 転職面接対策の最終仕上げ:自己紹介=経歴の説明+転職理由+志望動機をつなげる
1. 自己紹介の転職面接対策:説明は網羅的である必要はない?
自己紹介=経歴の説明は、自分の職歴&業務の内容を単に要約して伝えればよいというわけではない。面接対策としては、応募している職種を自分に任せたら成功しそうな根拠を伝えることに注力しなくてはいけない。
自己紹介の面接対策のポイント1:応募している業務と今までの経験の関連性
応募している職種に関連した経験がある場合の面接対策
例えば、1社目はサポート職で5年、2社目は営業職で3年、働いているとする。もし、あなたが営業職種で仕事を受けているのであれば、営業職つまり2社目での話を中心に話していくべきである。もし、サポート職種で応募しているのであれば、1社目の仕事の話を中心にすればいい。
要は、あなたが「その仕事ができる」ということを相手が納得してくれればいいわけだ。つまり、網羅的に伝える必要はなく、応募する職種に合わせて説明する内容の強弱をつけていくというのが対策で基本だ。
未経験の仕事に応募するときの面接対策
それでは、あなたが経験したことがないこと、例えば、マーケティング職に応募していたとしよう。あなたはサポート職と営業職しか経験がない。その場合は、1社目と2社目のなかでマーケティングに関連すると考えられるストーリーを入れ込んで経歴を説明するというのが面接対策だ。
中途採用(第2新卒を除き)において企業は「即戦力=業務がこなせる経験を持った人」を採用したい。なので、直接的にその役職にいなくても、応募する職種に関連した話をしていくことが望ましい。
良い話としては、応募者側は新卒採用とは違い、職種や業務内容をすでに知っている。なので、そこに照準を合わせて話していけばよいので、非常に対策がやりやす。
つまり、どんな場合でも応募要項に書かれている業務内容を何度も何度も読み、どんな業務かのイメージを膨らませて、それに向けて自己紹介の対策を組み立てていくのが良いだろう。
自己紹介の面接対策のポイント2:経歴の軸がぶれないようにする
もう一つ重要なのは、自己紹介に首尾一貫した流れがあるかだ。
ずっと同じ業界で同じ職種でやってきた人は関係ない。ただ、サポート職と営業職など複数の職種や、食品業界と医療業界など違った境界を経験している人も多いだろう。こういう人は、自分の職歴には一貫性があるというストーリーを作って話すことが重要だ。
1社目はサポート職、2社目は営業職のように、職種が変ることはよくあることだ。業界が変わることも今の時代珍しくはない。そして、その理由も様々だろう。
しかし、ここは「自分がこういうキャリアビジョンに基づいて決めた」という理由を発見する必要がある。そして、よくよく考えてしっかりと選択したことをアピールするのがよい。
そうしないと「取り急ぎ転職活動しているからすぐに辞めるかも」という印象を与えかねないし、その場合は面接通過率は低くなる。
2. 転職理由の転職面接対策:その作り方とは?
自己紹介が終わると「今回なぜ転職をお考えなのですか?」という質問が来る。この質問が一番難しい。
転職理由の面接対策のポイント1:とにかくポジティブに言う
なぜ転職するかの理由は、人によって様々だろう。一般的はに、上司がムカつく、同僚との関係が悪い、会社の将来性がない、休みが少ない、給料が安い等々、ネガティブな理由になることが多い。
ただし、ここで会社の悪口を言ってはいけない。面接官も含めて今の会社に不満があるのはわかっているが、そのような不満を面接に来てぶちまける人の評価は低い。
そこはぐっと抑えて「自分がやりたいことが今の環境では実現できない」という方向で転職理由を前向きに言い換えるという面接対策が必要だ。
例えば「上司がムカつく」というのであれば「今の会社でいろいろと提案をしたが組織が硬直化していてなかなか受け入れてもらえない」というような形である。
転職は、自分という商品を売出す活動だ。ネガティブなことばかりを言う商品はお客にも売れないだろう。とにかく、ネガティブなことでも、ポジティブに物事を捉えて語るという面接対策が必要だ。
転職理由の面接対策のポイント2:嘘をつく必要はない
転職するということは、今の職場に満足してないことの表れであることは面接官もわかっている。
下手に転職理由を作り出すと辻褄が合わなくなる。つまり、今の職場に不満なことをポジティブに言い換えるというのが一番良い転職理由の作り方である。
3. 志望動機の転職面接対策:何を話せばいいのか?
志望動機は「その企業でしかできないオンリーワンの志望動機」を考える必要がある。
そのためには、
・ 自分がやりたいこと
・ その企業が自慢したいこと
が合わさった志望動機を考える必要がある。
まず、応募する企業のホームページを見れば、その企業が自慢したいことが会社概要や採用ページに大きく書いてある。それと、もともと自分がやりたいことと合わせて考えてみればいいだけだ。
例えば、、、「御社には社内で新規事業提案制度がある。そして、実際に画期的な新規事業も生み出している。新事業制度を持っている会社でもこのように結果を出している会社は知る限り御社しかない。私は提案型の人間なので、このような画期的な提案が受け入れられる企業で働きたい。」というようなイメージである。
企業が新規事業を生み出したいと考えていれば、必ずホームページの採用ページにそのことが書いてある。
入社しなくてとも、その企業に働いている人に聞かなくとも、ホームページを見ることで企業の自慢したいポイントが容易にわかるものである。
4. 転職面接対策の最終仕上げ:自己紹介=経歴の説明+転職理由+志望動機をつなげる
最終的にこの3つのポイント「自己紹介=経歴の説明+転職理由+志望動機」は、つながっていないといけない。
(3. 志望動機)自分にはやりたいことがある。(2. 転職理由)それは御社でしか実現できない。(1. 自己紹介)そのためには今まで準備してきた。
このストーリーでロジックエラーが起これば、この最初のパートはクリアーできない。ロジックエラーが起きれば「あの人は何がやりたいかわからない」、「弊社の求める人物像と違う」、「弊社で働いてもらうのにはもったない人」など、表現は違うが、面接が通過できないというフィードバックが返って来てしまうのである。
つまり、今までの流れに沿って考えた文言を、3、2、1と並べてみて、論理的になっているか確認してみて、もし、ロジックエラーがあると考えられるのであれば調整する必要があるだろう。