答え:自分が自分が心の底から働きたいと思える企業から理想的な求人票が出たときに転職活動を本格化させるべき。
転職タイミングといえば、自分の今の仕事にキリがつくまでとか、あと今の会社で最低でも5年やってから、というような自身のキャリアプランを中心に考えている人が多いと思う。そして、その自分自身が設定したタイミングの6か月前ぐらいからスターするのが理想という結論に落ち着くのではないか。
このような自分が決めたタイミングで転職をするという考え方はなかなか現実的には難しい。比較的に募集が多い20代中盤までの転職では、このような理想論も可能かもしれない。しかし、だんだんと年齢を重ねていくと机上の理想論は通用しなくなってくる。
現実的には、前のめりで常にゆるく転職チャンスをうかがっていき、自分が心の底からやりたいと思える求人票が出たときに突進するというのがおすすめの転職タイミングだ。
そのためには、まず、今日からゆるい転職活動をスタートする必要がある。
なぜ自分が決めたタイミングで転職をするのが難しいのか?
成功する転職をするためにはどうしても好景気が必要だ。
というのも、好景気の時には、多くの企業が求人をしており、自分の仕事が上手くいっている人も多いため、競争率が比較的低い。つまり、自分が思い通りの仕事につける可能性が高いからだ。
不況の時は、多くの転職先を探しているため、相当優秀な人でも転職するのは難しい。一番不幸な例として、リーマンショック時の金融業界への就職というのがある。
当時、金融業界を目指して、海外のMBAに自己資金を投じていった人などは、本当に運が悪いとしかいえない。金融不況で募集がない上に、キャリアチェンジのために大量の投資(自己資金、時間、前職を辞めたリスク)をしてしまっている。自身には全く非がないのにも関わらず、金融業界への就職が非常に困難になっていた。
その2年前であったら確実に大手投資銀行に入れたと思える人でも、リーマンショック直後では歯が立たない上に、MBA新卒は人生に1回のチャンスしかない。不幸である。
このように、転職は、あなたが非常に優れた人であったとしてもどうしても転職市場の状況の影響を受けてしまう。つまり、転職タイミングを考える際には、このような転職市場の状況をよく考える必要がある。
つまり、緩い情報収集活動を常にやるというのが転職活動ではおすすめだ。
年齢を重ねるごとに転職タイミングは自分で選べなくなる
現実的な問題として、年齢を重ねるごとに転職は難しくなる。
理由は、自身がやりたいと考える考える求人のランクがあがり(例えば、管理職希望等)、そのようなポジションは、そもそもの数が少ないため求人自体がないからだ。
こういった場合は、自分で常にアンテナを張っておいて、そのポジションが出た瞬間、応募するしか方法がない。自分が今の会社であと1年やってから転職活動をスタートするというような考え方は成り立ちにくくなってくる。特に40歳前後からこの傾向が顕著に表れると思う。
リストラされてから求人を探してもなかなか見つからないというのはまさにこのことだ。先ほどの転職市場の状況の問題もあり、あなたがリストラされるときは他の会社もリストラをしており、市場に人があふれる。
もし、リストラされそうな状況であれば、まずは、会社にしがみつく戦略を立案し、それが無理であれば、好景気のうちに転職しておき、不況に備えるというのも1つの策だ。
求人サイトやヘッドハンターと緩いつながりの維持が重要
つまり、転職活動において重要なのは、求人票収集能力とそのためには普段から求人会社と緩い関係を築いておくのが良いだろう。
別に面接を受けにかなくとも、求人サイトのメルマガを取って週末に見るぐらいでもよい。
緩い転職活動を継続的に行いタイミングが来たら一気にスタートする、これが現代の転職活動のスタイルかもしれない。