答え:転職活動は基本的に在職中にやり、次の仕事を見つけてから退職するが基本です。退職してから転職活動をするのはお勧めしません。
転職活動には膨大な時間がかかる。履歴書を書いたり、職務経歴書を書いたりするだけでなく、時間を調整して面接を受けに行かないといけない。そこで必ず出てくるのが「仕事が忙しくて、転職活動の時間が捻出できない」という悩みである。
で、出てくるアイディアは退職して転職活動に専念しようということだ。ただ、どんなことがあっても退職するべきではない。転職活動は在職中にやるものである。
その理由を4つに分けて解説したい。
目次:
理由1:退職しても事実上有利になることもなく逆に不利になる可能性がある
理由2:退職すると精神的に追い詰められ正しい判断ができなくなる
理由3:長期的にやったほうが良い仕事が見つかるが、退職すると短期決戦になる
理由4:退職するととにかく金銭面での大変な状況になる
理由1: 退職後に転職活動をすると選考で不利に可能性がある
「退職してから転職活動するなんて決意が決まっている」と思う面接官が全くいないとは言い切れないが、企業がそういう決意的なものを評価してくれることは少ない。
その一方で、不利になるポイントは大きく2つある。
1点目は、答えにくい面接質問である「在職しながら転職活動はなぜできないかったのですか?」が必ず、面接で追加されることになる。そして面接官のほうも、この候補者は大丈夫なのかとあれこれ考えてしまう。
2点目は、転職活動が長引き無職期間が長引くとする。そうなるとあなたは、転職マーケットで、仕事が決まらない人と見られる可能性が高い。
無職期間が1か月から3か月であればそれをほど気にする人はいないとされるが、それが4か月、そして、6か月となると、この候補者は、ほかの企業でも落とされたんだ=何か問題があるんだと認識されてしまうかもしれない。
唯一、無職のほうが有利なのは「退職済だとすぐに入社してもらえる」ということ。もちろん、企業はすぐに働ける人が欲しい。ただ、求職者から見れば、直ぐ働けるが採用理由というような、そんなにぎりぎりで運営している企業は、、、ということになる。
理由2: 退職すると精神的に追い詰められる
仕事があれば最悪その仕事を続けることもできる。ただし、無職になるとどこかから仕事を取らなくてはいけない。つまり、正常に吟味できずにとりあえず入れるところに入るになりがちだ。
仕事をしてないとストレスがないように思えるが、実際はその逆だ。実際に、リストラされた人にしかわからないが、仕事がないストレスというのは想像以上なものがある。
今まで、朝会社に行って、嫌な仕事をして、帰ってくる。これでサラリーマンは多くの安心感を得ている。
もし、あなたが、仕事がないことでストレスを感じないような自由人タイプであれば、このページを読む前に、会社を辞めているはずである。自由は素晴らしいものであるが怖いものでもある。
つまり、仕事が決まらない無職期間が長引くとあなた自身がやつれてしまい、面接でよいパフォーマンスが出ないのではないのか?
理由3: 長期的にやったほうが良い仕事が見つかる可能性が上がる
無職になって転職活動をする理由の1つが、時間がないということ。でも、もし、仕事が忙しく時間がないのであれば、長期的にゆっくりと転職活動をやればいい。
言ってみれば応募する企業を厳選すれば良いということだ。
企業のほうもニーズが発生したら求人を出してくるため、行きたい企業の求人が今月出てなくても来月求人が出る可能性があるからだ。
転職エージェントも、ぶっちゃけ、良いと思ったらどんどんお構いなしに案件をメールで、送って売るので、そもそも、6か月以内に絶対に転職するというよりも、良い案件があれば応募しますというアプローチで最初からスタートしたほうが良い転職ができる。
私の持論は、転職タイミングは自分で決めるのではなく、今の仕事以上の良い案件が来た時に決めることが正解である。
理由4: 無職になるととにかく金銭面での大変な状況になる。
転職活動するだけならばお金はかからない。交通費ぐらいなものだ。
ただし、無職になっても、社会保険や税金は支払わなくてはならない。収入が絶たれたところで生活費は変わらない。つまり、生活費+社会保険+年金+税金ということで、無職になったことで生活費が上がるのだ(詳しくは無職になっても税金(住民税)、健康保険、年金でお金がかかりますよを参考に)。
これらの支払いが重くのしかかってくることになる。貯金がある人でも、貯金をすり減らしながら生きていくことは精神衛生上よくない。やはり、退職しないで転職活動をするのが得策だろう。