最近「関わらない」「協力しない」「助けない」という職場が増えているという。なんとなく雰囲気が悪く、ギスギスしている職場だ。
このギスギスした職場を解説して大ヒットしたが、組織論本「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか」 である。
不機嫌な職場 は、2008年の大ヒットビジネス書(28万部 *1、トーハン 2008年 ベストセラーランキング 新書・ノンフィクション部門 7位*2)であり今から10年以上も前に出版された。残念なことにこの10年で、不機嫌な職場は減るどころかますます増えていると感じている。
好景気のわりに上がらない賃金、組織の中で行き場を失うミドル層、やる気のない若者など、イケイケどんどんだった日本経済のころとは違い、経済が拡大しない以上、ビジネスにおける組織の問題は年を追うごとに複雑化、深刻化している。
今回ご紹介させていただく「職場は感情で変わる」は、その不機嫌の職場に対する処方箋を解説した続編ともいえる本である。言葉としては「不機嫌な職場」ほど有名ではないが「組織感情」というテーマを打ち出した名著である。
ではその「組織感情」とは何か?
組織感情とは、組織全体に共有され広まった感情です。
職場は感情で変わる p79より
良い職場だといわれている組織感情を見ていくと、イキイキ感情とあたたか感情がバランスよく出てます。
職場は感情で変わる p43より
筆者は組織には、そこで働く人々が共有する感情があり、その感情をコントロールすることが、不機嫌な職場の処方箋になると説く。
本書P18 によると、イキイキ感情、あたたか感嬢、ギスギス感情、冷え冷え感情の4つがあり、職場の中でどの感情が広がっているのか?それを正確に把握し、それに対してどのように対応するが、不機嫌な職場の処方箋となる。
といっても簡単なことではないかと思うが、是非とも本書を読んで、楽しい職場を作ってほしい。
情報ソース:
*1 https://j-union.com/-/pands/nlog/viewer/view.php?ID=154&CID=7003&AID=49357
*2 https://www.tohan.jp/pdf/2008_best.pdf