組織・リーダーシップ論

おすすめのリーダーシップ・ビジネス書 – 10冊のベスト&ロングセラー・必読の名著

投稿日:2014年1月26日 更新日:

ビジネス書における人気カテゴリーとして「リーダーシップ本」と「イノベーション本」がある。イノベーション本についてはこちらを参考にしていただくとして、今回はリーダーシップ本のおすすめについて考えていたい。

リーダーシップと言ってもまずその定義が難しい。というのもこのリーダーシップという言葉が昨今、変容していると感じる。以前は「組織を率いる人物に求められる組織統率力」というイメージがあった。現在では、これに加えて「組織に所属するどの人物にも求められる主体性を持って仕事を進める力」という範囲までリーダーシップの定義が広がったと感じられる。

以前はリーダーシップを求められるのは一部の人であったが、現在はすべての人にリーダーシップが求められているのだ。

そんななかで、リーダーシップについて学べるビジネス書も選出は非常に難しいが、数多くあるリーダーシップの本の中から10冊選ばせていただいた。

目次:
1. リーダーシップとは
2. 偉大なリーダーの共通点
3. 今注目されるリーダーシップ論
4. リーダーシップを持ってチームを育てる / チームビルディングのコツ
5. リーダーシップを持ってチームを育てる / コーチング
6. リーダーシップを持ってチームを育てる / 行動科学
7. リーダーシップを持ってチームを育てる / 東京ディズニーランドから学ぶ
8. リーダーシップを持ってチームを楽しくする
9. リーダーシップを持ってチーム内で協力する
10. リーダーシップの現実とは

1. リーダーシップとは
リーダーになる[増補改訂版]
著者:ウォレン・ベニス / 初版 1989年
原書:On Becoming a Leader

リーダーシップについて語った古典的名著。21カ国語に翻訳されたベストセラーである。

タイトル通りに、リーダーとしての求められる行動や考え方を多くの事例などを踏まえて学べる。

また、本書では「しかし、リーダーシップを学ぶことは、多くの人が考えているよりもずっとたやすい。リーダーシップの素地は、誰の中にもあるからだ。」と説く。勇気の出る言葉だ。つまり「リーダーとして生まれる」のではなくて、タイトル通りに「リーダーになる」のである。

リーダーシップ本はまずはこの本から始めたい。

2. 偉大なリーダーの共通点
ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則

大ヒットのビジョナリー・カンパニーシリーズで、最も発行部数が多い「ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則」。この中では、偉大な企業におけるリーダーシップについても語られている。

第五水準のリーダーシップと名付けられたこのリーダーシップは、「個人としての謙虚と職業人としての意思の強さという矛盾した性格の組み合わせによって偉大さを持続できる企業を作り上げる」と説明されている。

成功した企業のリーダーから学びたいと感じるならば、この「ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則」をお勧めする。

3. 今注目されるリーダーシップ論
サーバントリーダーシップ入門
著者:金井 壽宏 / 池田 守男 / 初版:2007年

リーダーと言えばカリスマ的なリーダーを想像する。「俺についてこい」という強力なカリスマ性をを持ったリーダーだ。

この対極にあると言えるのが「サーバントリーダーシップ」である。カリスマ型リーダーシップとは違い、組織がうまく動くように奉仕する、関与するというリーダーシップの方法論である。

そもそも、部下を引っ張る、もしくは、部下を率いると考えているリーダーは、リーダーと奉仕するという考え方は相容れないように感じるのも当然だろう。しかし、真のリーダーは、それに従うもの(部下)に信頼されてなくてはならない。そのためには、部下の悩みに共感し、成長を助け、彼らをガイドしなくてはならない。これは、奉仕する=部下の言いなりになるということではない、彼らの成長をビジョンを持って助けるのである。

このサーバントリーダーシップの考えを送り出したロバート・グリーンリーフ氏の大著「サーバントリーダーシップ」は非常に分厚くいろいろな内容を含んでいる。非常におすすめなのであるが、よりわかりやすく学びたい方へ「サーバントリーダーシップ入門」を紹介させていただきたい。

4. リーダーシップを持ってチームを育てる / チームビルディングのコツ
あなたのチームは、機能してますか?

著者:パトリック・レンシオーニ / 初版:2002年
原書:The Five Dysfunctions of a Team

アメリカで毎年、アマゾンドットコムの総合ベストセラーランキング100位以内に入るベストセラービジネス書であるこの本は、チームビルディングのツボを学べる名著だ。

この本では、チームが機能不全に陥る際には、5つのポイントと指摘しており、それは、
1. 信頼性の欠如 (つまり、信頼していれば良いチームになる)
2. 衝突への恐怖 (正当な主張のもとに衝突すれば良いチームになる)
3. 責任感の不足 (自分の業務言い訳なく実施すれば良いチームなる)
4. 説明責任の回避 (自分の業務をしっかりと説明できれば良いチームになる)
5. 結果への無関心 (結果へ関心を持てば良いチームとなる)
である。

ビジネス小説という形をとっているために非常に読みやすいだけでなく、巻末には、筆者が提唱するチームビルディングに関するモデルの解説があるので理解しやすい本である。

また、チェックリスト等の実際に使えるものが含まれているため、チーム作りに悩むリーダーには、必読の書と言えるだろう。

5. リーダーシップを持ってチームを育てる / コーチング
コーチング入門 (日経文庫)
著者:本間 正人、松瀬 理保 / 初版:2006年

コーチングの基礎を学べる新書。コンパクトな内容で、コーチング時に必要な「傾聴」「質問」「承認」の3つのスキルを学べる。

部下とどのように接していいのか?お悩み中のあなたにおすすめである。

6. リーダーシップを持ってチームを育てる / 行動科学
短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント
著者:石田 淳 / 初版:2007年

日本における行動科学(分析)の第一人者とされる石田淳氏の著書。この行動科学をビジネスに適応した場合、行動に注目して、「良い結果を出すために行った行動」を賞賛すると言ったことが重要になる。つまり、行動を基準にして物事を見るということだ。

この行動科学が注目されて来た背景には、結果だけをみる成果報酬型の導入における弊害があるという。成果報酬型を導入してみると、2割の人は自ら成果を出していくが、8割の人はどのように成果を上げていいのかわからず(つまり、どのように行動してよいのかわからず)に停滞し、組織全体としてはパフォーマンスが落ちてしまうということが挙げられる。

このような背景で注目されてきた行動科学、リーダーシップを発揮するために是非とも知っておく必要があるだろう。そういった意味で「短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント」は、おすすめのリーダーシップ本である。

7. リーダーシップを持ってチームを育てる / 東京ディズニーランドから学ぶ
9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方
著者:福島文二郎 / 初版:2010年

東京ディズニーランド、いつ行っても楽しい場所だ。そして、スタッフの皆様も楽しそうに働いている。

そんな東京ディズニーランドのスタッフ育成方針を解説したのが、「9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方」である。

この本で最も重要なポイントと感じたのが「すべての人(社員、アルバイト、役職に関係なく)がリーダーシップを持つ」ということがある。

細かい育成方法は、本書を是非とも読んでほしいが、主体性を持って働くチームを作りたいと考えるリーダーにはおすすめの書である。

8. リーダーシップを持ってチームを楽しくする
フィッシュ!―鮮度100%ぴちぴちオフィスのつくり方
著者:スティーヴン・C・ ランディン、ジョン・クリステンセン、ハリー・ポール / 初版:2000年
原書:Fish!: A Proven Way to Boost Morale and Improve Results
仕事が楽しくなればどんなにいいものか? そう思う人も少なくないだろう。そのぐらい「仕事がつまらない」というのは当たり前のことなのである。

そのつまらない仕事をどのように面白くし、活気あるチームを作るかというテーマのビジネス小説が、このフィッシュである。

このフィッシュ!では活気のあるチームを作るためには、
・態度を選ぶ 常にポジティブな姿勢で出社するように心がける。
・遊ぶ オフィスに活気があふれるような遊び方を取り入れることが大事。
・人を喜ばせる 顧客や同僚に対してエネルギッシュな楽しい雰囲気で接する。
・注意を向ける 人があなたを必要としている瞬間を逃さぬように、いつも気を配る
ことを徹底することを重要さを解いている。

ビジネス小説、という体裁なため、非常に読みやすいこの「フィッシュ!」。詳しくは本書を是非読んでほしいが、英語版の書籍によると全世界で500万部以上が売れたという大ヒット作品、つまり、大ベストセラーといえるビジネス書である。おすすめである。

9. チーム内で協力するために
不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか
著者:河合太介、高橋克徳、永田稔、渡部幹

「関わらない」「協力しない」「助けない」という職場が増えているという。なんとなく雰囲気が悪く、ギスギスしている職場だ。

このような不機嫌な職場の問題点を解き明かし、どのようにしていけばいいのかを実例もふまえて解説するのが、この「不機嫌な職場」である。

実際のビジネスの現場では「助けあわない」ということを問題視した場合、その回答として「個人の資質(つまり、あの人とは合わない)」や「仕事の量(つまり、忙しくてそれどころではない)」といったところに落ち着きがちだ。いわゆるそのタイミングで、できなかったという個別論である。その結果、解決策として提示されるものには、精神的なものが多いように感じる、つまり「がんばれ」というようなものだ。

「不機嫌な職場」では「助けない」というのが、昨今の組織的な問題であると捉えている。つまり、会社が作った組織が「助けない」ということを助長しているのだ。

これは、効率化と成果主義がこのような「助け合わない」組織を生む一つの原因になっているとも断じている。

「助け合わない」と愚痴るよりも、なぜ助け合わないかをリーダーは理解しないといけないだろう。

10. リーダーシップの現実とは
最前線のリーダーシップ
著者:マーティ・リンスキー / ロナルド・A・ハイフェッツ 初版:2002年
原書:Leadership on the Line: Staying Alive Through the Dangers of Leading

リーダーシップの現実について真摯に教えてくれる名著。

変革を実現するために反対派とどう対処するか?など、リーダーシップにまつわる危険とその対処方法などが紹介されている本書は、真のリーダーシップ本と言えよう。

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