ビジネス教養書

AIのビジネス利用とは?その可能性と限界

AI が仕事を奪う」と叫ばれている。それは本当なのか。

それを読み解くためには、まず、AI 化したビジネス世界がどんなものかを読み解かないといけない。AI にはどのような可能性があり、そして、どのような限界があるのか。実際問題、現実のビジネス利用のシーンにおいて AI ができることはなんであるのか?

その上ではじめて、AIがあなたの仕事を奪うかどうかがわかるというわけだ。

AIのビジネス利用の実態とは

AIが完全に人間にとって代わるという時代が来るのは、まだまだ先のようだ。

AIというと映画スターウォーズに出てくるようなドロイド、つまり、人間型ロボットを思い浮かべる。これらのドロイドは、人間の指示がなくても自律的に動き人間の代わりになる。

AIの世界ではこれを「汎用型AI」と呼んでおり、この汎用型AIは現在、この世に存在していない。そして、この汎用型AIの出現までは、まだまだ、いろいろな技術革新が必要なようだ。

現在、実現しているのは特化型AIと呼ばれる、人間が事前に定義した業務のみをこなせるAIだ。

これらのAIを使うためには、
1. 人間が行っている複雑なビジネス(ワークフロー)を業務(タスク)に分解する
2. 分解されたタスクがAI化にできるかどうかを検討する
3. その定義されたタスクをAIが実施する上での、AIを訓練するためのデジタルデータを用意する
4. そのデジタルデータをAIに読み込ませて業務を代行させる頭脳を作る
5. AIに業務を実施させながら、その業務を改善するために改善用データを用意する
という作業工程を通る。

特に2があるように、現時点ではすべてのビジネス業務がAI化できるわけではなく、人間が事前に定義できる業務のみがAI化が可能だ。

例えばクレジットカードの新規会員募集について考えてみる。例えば、新規入会審査業務においては、今まで人間がデータを見て判断したものを、データをAIに読ませて判断させるこのようなことは可能だろう。ただし、新規会員募集というビジネスを考えてみると、この入会審査というのは非常に一部の限られた業務だ。例えば、より新規会員を獲得するためにタレントを使ったキャンペーンを行うといったこともあり、このような業務は、人間に残るということだ。

このようなAIのビジネス利用を理解したい人へのおすすめのビジネス書

このようなAIのビジネス利用の可能性と限界を解き明かしたのがビジネス書「予測マシンの世紀」である。この本では、ビジネスのAI化を促進するために「AIキャンバス」(P172参照)というものを提供している。このキャンバスでは「予測->判断->行動->結果」という順番で業務を整理し、それをAI化させるためのデータ「入力->訓練->フィードバック」という形で整理している。

いずれにしても、現在、AI化ができるビジネスとは、ビジネス全体ではなく、このような
・ こま切れした業務
・ AIが学ぶためのデータそろっている
という条件があり、AIがすべての人の仕事を奪うというよりも、人間がより生産性の高い仕事に集中するために、AIを利用するといったほうが正しいだろう。

AI のもたらす社会インパクト: 仕事はなくなるのか?

尚、この「予測マシンの世紀」では、AIのビジネス利用のやり方だけでなく、AIにまつわる社会問題についても考察している。一番皆さんが心配であるAI化により、人間の仕事がなくなってしまうか?という点については、

人間の仕事はまだ存在するだろうか? - 存在する (P31)

としている。一時的な景気後退が起こる可能性はあるとしながらも、AI 化によって新しい雇用が生み出される可能性や、数多くの技術革新が生まれながらも、失業率が低く抑えられた歴史的な背景などを解説している(P270-P274)。

つまり、この本を読む限りでは、AIを脅威としてとらえるよりも、AIを活用していける人材になるほうがより仕事の安定性を得れそうである。

AI人材になるためにも「予測マシンの世紀」を是非読んでほしい。

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