ビジネス教養

失敗から学べ – 米国IT企業の歴史から学ぶ成功の法則

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ロングセラーなビジネス書として「失敗の本質」という本がある。日本を代表する経営学者である野中郁次郎氏も共著者として名をつらねるこの本は、第二次世界世界大戦中の旧日本軍の組織的な行動、決断過程の問題点などを明らかにした本だ。

この本がロングセラーになっている背景には、常に「成功のみから学べる」というわけではないから。失敗からも学ぶべきものは多い。むしろ、失敗しないことが成功することと捉えれば「失敗からこそ学ぶべき」かもしれない。

このコメントに共感していただける皆様におすすめなのがこの本「アホでマヌケなアメリカ ハイテク企業」である。

非常にゆるい感じのタイトルであるが、この本には、アメリカハイテク業界、それも、今よりも群雄割拠だった70年代後半から、80年代、90年代についての詳細な歴史が記されている。この期間は、何度も市場のリーダーが入れ替わる時代であり、結局は多くのソフトウェアでマイクロソフトがシェアを握ることになる。

そして、そのライバルたちは数多くの失敗を繰り返し行い、自ら墓穴を掘っていったことが本書を読めばわかる。

・ ワープロソフト、ワードスターで大きなシェアを獲得しながら、製品戦略の不味さから、衰退していったマイクロプロ・インターナショナル
・ 価格戦略での決定を誤り、OSの戦いでマイクロソフトに後塵を拝することになるデジタルリサーチ
・ データベースソフト、dBASE で一時代を気付いたアシュトン・テイト社と、そのコミュニティーとの対立と衰退
・ さまざまな成功するチャンスを数々と潰したIBMのOS、OS/2

などなど数多くの例が記述されている。

これを読むと本当なのかと疑うほどのまずい判断のオンパレードである。当事者は真面目でも別の視点から見ればかなりまずいということなのかもしれない。

IT業界に勤める人におオススメだ。また、40代後半ぐらいからの人にはあー、あの製品あったよな、という昔話としても、面白いかもしれない。

尚、成功から学びたい人には「ありえない決断 フォーチュン誌が選んだ史上最高の経営判断」(書評はこちらから)をおすすめしたい。

失敗から学びたい人には「失敗の本質」ともにおすすめの書籍である。

■ 発売日
この「アホでマヌケな米国ハイテク企業―エクセレント・カンパニーを崩壊に導いた、トホホなマーケティング20年史」は、2003年に「In Search of Stupidity: Over 20 Years of High-tech Marketing Disasters」として発売された。

本書の第1章 概論にも細かく論じられているが、本書のタイトルはあの経営書の名著「エクセレント・カンパニー 」(書評はこちらから)を意識している。それは、「エクセレント・カンパニー」の原題が「In Search of Excellence」(直訳すれば:卓越しているものを探して)をもじって、「In Search of Stupidity」(直訳すれば:愚かさを探して)にしていることからもわかる。

筆者は、ワードスターの製品マネジャーなども努め、アメリカのハイテク業界を知り尽くしたメリル・R. チャップマン氏。

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