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破天荒フェニックス - 眼鏡チェーン オンデーズの物語

眼鏡屋は、ファッションショップではなかった。どちらかというと視力を調整する機械。しかし、21世紀に入りファッションアイテム化した。

このファッションアイテム化を推し進めたのが低価格おしゃれ眼鏡チェーン。ジンズ(JINS)やゾフ(Zoff)などの大手チェーンによって、この流れが推し進められた。その大手眼鏡チェーンの1社、オンデーズ(OWNDAYS)を知っている人も多いだろう。

この「破天荒フェニックス」は、そのオンデーズの再生物語である。現在の田中修治社長が、前経営者から、このオンデーズを買い取った話が始まる。

破天荒フェニックス」の物語の主軸は拡大と資金繰りのバランスである。田中社長が、買い取った時点で、20億の売上で14億の負債。倒産目前の会社であり、銀行からの新規融資が受けられない中、拡大を目指す。つまり、自社が生み出したキャッシュだけで拡大を目指すということだ。

規模を拡大すれば会社運営にお金が必要、特に先行投資が必要となるため、キャッシュショート(いわば、黒字倒産してしまう)におびえながらも、守り入ることなく進むというビジネス版の冒険物語である。

裏切り、メンバーの死、倒産の危機、ドラマたっぷりのオンデーズの再生物語。読んだ人には勇気を与えるだろう。

破天荒フェニックス」で紹介されている物語は、オンデーズ社と銀行との関係が正常化して、新規融資を受けられるところで閉じている。物語としてはキリがいいかもしれない。

ただ、このオンデーズ社の躍進はとどまらない。ユニークな人事制度や海外展開の加速など、その成長物語もすごい。つまり、再生物語である「破天荒フェニックス」の続編ともいえる、オンデーズの成長物語を紹介した続編を是非読んでみたい。

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