とにかく話が短い人というひとにはあまり会ったことはない。その逆で「うわーあの人は話が長いわーという人」はたくさん知っている。
日本のビジネスシーンには話が長い人がたくさんいるということだろう。そして、一言で話が長い人といってもいろいろなタイプがある。例えば、
その1:延々に自分の話したことを整理せずにだらだらを話し、何が伝えたいかわからない人。
その2:話の論点の連続性がなく(話が飛びまくり)いろいろと話し、何を伝えたいかわからない人。
その3: 同じ話を何回も繰り返すが、何が伝えたいのかわからない人。
のように、いろいろとタイプはあるに分けられる。
ただ、共通して言えることは、話が長くなれば長くなるほど、結局何が伝えたいかわからないということだ。
話が長い人は自分自身でも、自分でも話が長いと認識しているケースが多い。そして、自分が言った内容が伝わったかわからないので、不安になりついつい話が長くなってしまう、というような反応が返ってくる。
つまり、話が長い=話の伝え方を知らないということになる。
伝える方法を学べば話は短くなる?
つまり、伝える方法を知れば話は短くなる。ビジネスシーンでどうやって伝えるかを解説したのがこの「1分で話せ」である。
とにかく何でもいいから、1分で話せば良いというものではない。最終的に話した相手にアクションを起こしてもらわないと意味がない。そのためには、
本書では、どうやったら1分間で伝えることができるかを丁寧に解説している。いわば「1分で伝えろ!」というのがこの本と本当のタイトルだろう。
この「1分で話せ」の第1章では「伝える」ための基本事項としてまず、伝える相手は誰か、ゴールは何か?など前提条件の整理の重要性を説いている。
そして、第2章では、ロジック立てて左脳に訴える手法が丁寧に解説している。また、第4章では、ロジックだけでなく、1分でその気になってもらうために右脳を刺激してイメージをもってもらう手法についても解説している。
最終章の第7章では実践編として、よくある伝えるのが難しい場面
・会議でとっさに意見も求められて真っ白になる
・プレゼンで自分の話を聞いてくれているような気がしない
・上司への提案する (上司と意見が合わないときはどうする?)
・取引先との商談
・議論でのファシリテーション
などについての具体的なアドバイスがある。
話が長いというのは、話を聞く人にとっても迷惑であるが、本人としても、別に悪気があって長くしているわけではないだろう。
そんな人には、この「1分で話せ」を読んで、まず伝え方について学んでほしい。必ず話は短くなるはずだ。