MBA本 or 語学本

ある意味本当のビジネスマスターになるために Personal MBA

MBA、フルスペルで書けば、Master of Business Administration、ビジネススクールと言われる大学院に行けば得られる学位だ。

アメリカではこのMBAを取得することは経営幹部への近道だとされてようだ。

ビジネススクールでは経営全般、例えば、ビジネス戦略、マーケティング、ファイナンス、組織論などを学ぶ。

一般的な形でMBAを独習したいということであれば、10日間で学ぶMBA (原題:The Ten-Day MBA)が古典的なMBA速習本として有名だ。この、10日間で学ぶMBAの著者は、アメリカの著名なビジネススクールでのMBA取得者であり、本の内容もアメリカの著名なビジネススクールの内容を要約するという方針のものだ。

しかし、このPersonal MBAは少し毛色が違うMBAを取り扱っている。まず、著者のジョシュ カウフマン氏は、著名大学でのMBAを取得していない。

自身のP&Gでの業務経験や、ビジネスブログ、ビジネス書を読んで構築したビジネス知識を体系化したものが、このPersonal MBAであるのだ。

コンセプトは、MBAを学問としてではなく本当にビジネスに役に立つ形で独学でということだろう。尚、この本の副題は、Master the Art of Business、直訳すれば「ビジネス術の習得」ということであろうか。

ここには、著者のMBAのA、つまり、管理(Administration)ではなくて、アート(Art)を強調していることで、ビジネス術ということを訴えているのであろう。

MBAではないが、本の内容としては、
・ 価値創造
・ マーケティング
・ 販売
・ 価値提供
・ ファイナンス
・ 人の心を理解する
・ 自分と上手につきあう
・ 他の人とうまく協業する
・ システムを理解する
・ システムを分析する
・ システムを改善する
というコース内容になっている。

10日間で学ぶMBA」に比べて、人関係のトピックとシステムについてのトピックに大きく割かれている一方で、ファイナンス、アカウンティング、経済学と言ったいわゆるお勉強の部分は少なくまとまっている印象だ。これが、Personal MBAが、よりリアルということなのだろう。

尚、より深くビジネスを学びたい人には、巻末に豊富な参考図書が紹介されており、より深く学べることとなっている。独学でビジネス術を学びたいという人にはおすすめの本だ。

■ 発売
The Personal MBA - Master the Art of Businessは、アメリカで2010年に発売された。

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