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MBAランキングとビジネス書の関係性(2023年度版) 

ビジネス書でよくハーバード流、スタンフォード流というようなタイトルを目にする。これには、ブランド信仰が強い日本人に向けた書籍タイトルを使ったマーケティング手法の1つと推測される。

つまり、その大学がビジネス社会で有名ではないといけないということだ。その有名度を測る一つの指標として、MBAランキングがある。

いくつかのMBAランキングがあるが、ファイナンシャルタイムスのランキングが最も有名であり、最新の2023年のMBAランキングは以下となる。

2023年 フィナンシャルタイムズ MBAスクールランキング
1位 コロンビアビジネススクール (アメリカ 東海岸)
2位 INSEAD(インシアード、フランス、パリ)
3位 Iese ビジネススクール(イエセ、スペイン、バルセロナ)
4位 ハーバードビジネススクール (アメリカ 東海岸)
4位 スタンフォードビジネススクール(アメリカ 西海岸)
6位 ボッコーニ(イタリア、ミラノ)
7位 ハース (アメリカ 西海岸、UCバークレイ)
8位 ジョンソン (アメリカ 東海岸、コーネル大学)
9位 ケロッグ (アメリカ中西部、ノースウェスタン大学)
10位 イエール(アメリカ 東海岸)

アメリカ 7校(西海岸2校、東海岸&中西部 5校)、ヨーロッパ3校、圧倒的にアメリカが強い。

このMBAランキング生成の上で、重要なファクターは、卒業後の給与(前職とのアップ率も含む)といわれる。MBAは勉強ということもあるがエリートサラリーマンになるための自分への投資でもある。

つまり、卒業後、給与がアップしないとその投資が回収できないのである。つまり、卒業後の給料がいくらか?給料がどのくらいアップするかこそが重要な学校選びの要素というわけだ。だからこそ、MBAスクールのランキングにもそれが反映されているというわけだ。

そうなるとどうしても、給料水準が高い地域、つまり、アメリカのスクールが有利だ。

昨今は、シリコンバレーのテック起業の成功で、西海岸のシリコンバレーに位置するスタンフォード大学の卒業生の給料も高給化すすんでいる。しかし、歴史的にも業界的にも給与水準が高いがバカ高い、アメリカ東海岸の金融業界へ多くの卒業生を送り込む、コロンビアやハーバードが有利のほうがランキング生成上有利となる。

ということもあり、2023年度は、ニューヨークにあるコロンビア大学がMBAランキング1位を獲得している。

なお、ラインキング作成上の給料関連の指標は40%から、32%と減ったようだ。ただし、それでも、給料が最も大きな指標であることは間違いない。

ビジネス書もハーバード1強時代からの変化:
このMBAランキング、20世紀は米国東海岸勢(+中西部)の大学の占有率が今よりも高かった。それは、東海岸に位置するアメリカ金融業へ、大量に卒業生を送りこみ、その給料が高かったということだろう。

グローバルビジネスの影響でより多様化が見て取れるが、やはり、ブランド的に別格なのは「ハーバード大学」

そのため、ビジネス書のタイトルも「ハーバート流交渉術」 (原著は1981年に発刊で、原著タイトルにはもちろんハーバード流とは入ってない)を皮切りに、ハーバード流というものは、歴史的に多数出現した。

しかし現在は西海岸、テック業界の流れがある。つまり、「スタンフォード大学」のほうがビジネスタイトルでも勢いがある。「スタンフォードの自分を変える教室」を皮切りに「スタンフォードの」 or 「スタンフォード式」が大流行している。

MBAランキングとは、世の中の注目度ランキングでもある。そういった意味ではビジネス書の命名トレンドとも連動してだろう。

ちなみに、一時期世界MBAスクールランキングのトップであり、2位のINSEADは、ほぼビジネス書のタイトルとしては使われていない。 やはり、ランキングだけでなく、わかりやすさも重要なんだろう。INSEAD流は、MBAを目指した人しかわからないブランドである。

ということで、今後はより「人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学」というなタイトルの本が増えていくのだろう。

ちなみに年々 MBA留学費用は高額化している。それでもMBAを取得したい人は、是非ともこちらの記事「MBAを独学で、おすすめ本はこれだ」も参考にしてほしい。

MBAランキング by Financial Times
MBA 2023 - Business school rankings from the Financial Times - FT.com

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