今、企業において一番重要なものは何か? それはイノベーションだろう。特に成熟した日本市場でこれからビジネスを伸ばすためには、イノベーションが必要だ。
そこで、これまでの常識を打ち破り、イノベーション戦略にインパクトを起こしたと考えられるのが、このリバース・イノベーション 新興国の名もない企業が世界市場を支配するとき である。
この本から学べるのは新しいグローバル化の進め方だ。今まで多くの企業のグローバリゼーションの考え方は、グローカリゼーション、つまり、先進国で設立された企業が、先進国で企画開発された先進機能を含んだ商品を、うまく新興国のマーケットに合わせて販売するという形である。
これに対抗して、この本で語られている「リバース・イノベーション」は、最初に新興国のマーケットに合わせて、簡素で品質的に十分な製品を開発し、新興国からグローバル市場に進出しようというものだ。
本書はこのグローカリゼーション戦略を完全に否定しているわけではない、このだけでなく、新興国で市場を獲得するために「リバース・イノベーション」も実施するべきだと主張している。
■ 発行日
リバース・イノベーション 新興国の名もない企業が世界市場を支配するときは、Reverse Innovation: Create Far from Home, Win Everywhereとして、2012年に発刊された。