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優れた意思決定をするには – インテグレーティブ・シンキング

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意思決定、簡単なようでこれだけ奥深いテーマはない。

よく会社で起こりがちな意思決定パターンは以下の様なイメージだ。

テーマ:システム開発が期限までに終わらない
案1:予定されていた機能を減らして間に合わせる
案2:開発する期間を伸ばしてもらう

このような関係はトレードオフと言われる関係であり「一方を優先させると、他方が犠牲になる」ということである。議論の結果は、案1か案2の中から選ぶか、それとも合意せずに問題を先延ばしということになる。

ただ冷静に考えてみれば、現在開発できている機能をまとめて先にリリースし、そこでの使用率を見て機能の優先順位を決めるなど、非常にクリエティブな決断はできる。これは、案1、案2を超えた判断である。

このような判断をするためには何が必要なのか? どのような考え方を身に付ければいいのか? この疑問に対して役に立つのが今回紹介する本書「インテグレーティブ・シンキング」である。

この「インテグレーティブ・シンキング」の第1章のタイトルは「二者択一を避ける – インテグレーティブ・シンキングによる創造的解決」であり、第2章のタイトルは「セカンドベストは選ばない – 最適解を追求するインテグレーティブ・シンキング」、第3章のタイトルは「ファクトリー・セッティングから自由になる – 既存のモデルを絶対視しない」ということからもわかるように、このインテグレーティブ・シンキングは、本質に迫り、既存モデルを疑い、常に創造的な解決策を産み出す思考方法である。尚、インテグレーティブ・シンキング(Integrative Thinking)を直訳すれば、統合的な思考方法とも訳せる。

この本では、単にこのインテグレーティブ・シンキングを解説するだけではなく、実際にインテグレーティブ・シンキングを身につけるために必要な以下の様な6つの視点や3つの思考ツールについて詳しく解説している。

そして、それだけではなくこの視点や、ツールを使いどのようにインテグレーティブ・シンキングを身につけていくかについても「第8章 計画的な経験の蓄積」で詳しく解説されている。

・6つの視点
 外への視点
 1. 既存のモデルは絶対ではない
 2. 対立するモデルの存在は問題解決にとって有益である
 3. よりよいモデルは必ず存在する
 内への視点
 4. 自分にはより良いモデルを発見する能力がある
 5. 複雑さの中にこそ答えがある
 6. 答えが見つかるまであきらまない
(本書P140より引用)

・3つの思考ツール
 - 発想推論 (本書P171)
 - 因果モデリング (本書P178)
 - 共感型質問(本書P185)

特に常にトレードオフの中で困難な選択を迫られていると感じるビジネスパーソンにおすすめなのがこの「インテグレーティブ・シンキング」は、「The Opposable Mind: How Successful Leaders Win Through Integrative Thinking」である。これを身に付ければ、あなたも数々のブレークスルーを生み出せるのではないか?

■ 発売日
本書「インテグレーティブ・シンキング」は、「The Opposable Mind: How Successful Leaders Win Through Integrative Thinking」として2007年に発売された。著者は、ロジャー・マーティン氏。

ロジャー・マーティン氏は、ハーバードビジネススクールでMBAを取得後、1985年にあのマイケル・ポーター氏などが創設した戦略コンサルティング会社、モニター社に入社。1995年には共同社長に就任した。1998年から、カナダ、トロント大学ビジネススクール(Rotman School of Management)の学長を2013年まで務めた人物である。

主な著書として、「頑張りすぎる上司が部下と頑張らない部下」の相互関係を解き明かした「「頑張りすぎる人」が会社をダメにする―部下を無責任にしてしまう上司の法則―」などがある。

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