ビジネス書ランキング

アメリカのベストセラービジネス書はこれだ (2015年度版)

2015年、ビジネス書の本場とも言えるアメリカではどのような本が売れたのであろうか?

今後、日本で流行るビジネス書を知るためにも、ビジネス書の本場とも言えるアメリカのビジネス書のランキングを知りたい。このために、2015年のアマゾン・ドット・コム(US版)のベストセラーランキングの中からビジネス書のみを抜き出した。

そこで、そのベストセラー100位のリストの中には8冊のビジネス書が含まれていた。日本でのベストセラーリストと比べながら眺めて見るのもいいだろう。

5位
StrengthsFinder 2.0(著者 Tom Rath)
日本語版:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0(追記: 2017年4月に日本版も発売された)

ギャラップ社が膨大な調査を元に開発した34の強み。自分の強みはその中のどれであるかを発見し、それをどのように活かすかという、ストレングス・ファインダーについて解説した書。2007年の発売以来、ずっと、トップ10内圏内にいる大ヒットをセラーだ。

残念ながら、StrengthsFinder 2.0は日本語版は未発売だが、英語版で良ければ日本のアマゾンからも購入できる。

日本語へ翻訳された書籍は、その1.0バージョンとも言える2001年に発売された「Now, Discover Your Strengths」を元にしたもの。タイトルは、「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす」である。

人気の背景には、自分の強みを活かしてビジネスで成功するという普遍的なテーマであるものの、人は往々にして自分の強みが何であるかわかっていない、その強みの取り扱い方をわかっていないという点にあるだろう。

このギャラップ社が出版するシリーズには(詳しくは、「自分の強み」を活かしてビジネスで成功するを参照)にはオンラインテストを受けられるコードが付いてきており、そのオンラインテストを受けることで自分の強みが分かり、その取り扱い方については、本を参照するというのが非常にためになるということであるだろう。

やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力

23位
Mindset: The New Psychology of Success(著者 Carol S. Dweck)
日本語版:「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力

成功心理学の名著。2006年に発売以来売れ続けている。「しなやかマインドセット」を持ち、人間は変われるという態度を持ち続けることの重要性を説いている。ありがちな結論であるが、リサーチに基づいた本書を読めば、あなたマインドセットも変わるかも。

26位
How to Win Friends & Influence People(著者 Dale Carnegie)
日本語版:人を動かす デール・カーネギー著

この「人を動かす」では、人を動かす原則、好かれる原則、説得する原則などを解説している。まさに、人を動かす、つまり、どのようにして人間関係を築いていけばよいかの示唆を与えてくれる。1936年の発売以来、ベストセラー、ロングセラーの自己啓発ビジネス書である。日本でも鉄板のビジネス書はやはりアメリカでも鉄板だったというのが正しい表現だろう。

33位
The 7 Habits of Highly Effective People (著者 Stephen R. Covey)
日本語版:7つの習慣 スティーブン・R・コヴィー著

全世界で大ヒットとなっている自己啓発書。26位のディール カーネギーの「人を動かす」を動かすと共に自己啓発ビジネス書の鉄板といえよう(参照:ビジネス書 累計ベストセラーランキング)。

自己啓発書として必ず毎年100位以内にランクインする。自分の内面を変え、そこから外側(他人や外部環境)に影響を及ぼすことの重要さや、人生をより実りあるものにするための7つの習慣を説いている。

54位
The Five Dysfunctions of a Team: A Leadership Fable (著者 Patrick M. Lencioni)
日本語版:あなたのチームは、機能してますか? (著者:パトリック・レンシオーニ)

日本では、あまり知られていないが、毎年アマゾンドットコム(アメリカ版)のベスト100ランキングに入るチームビルディングに関する名著。とにかく、アメリカで継続的に売れているビジネス書である。

内容は、物語形式でどのように組織を作っていけば良いのかという本である。気軽に読める物語形式というところが人気の秘訣か?

この本は、IT業界に勤める人ならばより面白いと思う。小説のテーマが、ITベンチャー企業を部隊にしているからだ。何となくあること、あるあるがたくさん詰まっている。もちろん、あーそういうタイプの人いるよねというのは、すべての業界の人に当てはまると思うが。

巻末にはビジネス小説で伝えられたコンセプトの要約もあり、面白いだけでなく、しっかりとチームビルディングとして何をやったらいいのかが学べる。チームビルディングに悩む人に是非とも読んで欲しい本だ。

80位
The Road to Character(著者 David Brooks)
日本語版:未上陸

日本語では、まだ未上陸であるが、アメリカで大のベストセラーになった本書。そのエッセンスは、TEDで学ぶことができる。筆者であるデイビット・ブルックスは、社会的な成功を求めるという外部的な人間性と、より内部的な謙虚な人間性があり、その人間性とバランスを説いている。

90位
Crucial Conversations Tools for Talking When Stakes Are High, Second Edition (著者 Kerry Patterson 他)
日本語版:ダイアローグスマート 肝心なときに本音で話し合える対話の技術(著者:ケリー・パターソン 他)

この本も、ビジネス書の古典といえるだろう。原書は、2002年に発売されて以来、200万部売れたという大ベストセラーである。2011年には原著ではセカンドエディションも発売されている。

原著は、Crucial Conversations、直訳すれば「重大な(局面における命運を分ける)会話(術)」ということだろうか。とにかくどのようにして共有できる会話を築いていくかを解説した本である。職場でのコミュニケーションほど難しい物はない、その一方で、職場でのコミュニケーションが上手く行けば、うまくいく。このようなことからも、この本は支持を受けつづけているのだろう。

91位
Emotional Intelligence 2.0(著者 Travis Bradberry)
日本語版:未上陸

歴史的なベストエラーと言える「EQ~こころの知能指数」のアップデート版である「Emotional Intelligence 2.0」が、91位にランクインした。

登場当時、成果主義で疲れてしまったアメリカのビジネス界にも、新風を吹き込んだEQであるが、そのコンセプトは古くならないということが伺える。

上記が2015年のビジネス書のランキングである。参考になったであろうか。尚、2015年のアマゾンランキングには、日本人に嬉しい知らせがある。近藤麻理恵女史のベストセラーである「人生がときめく片づけの魔法」の英語版が、なんと年間ベストセラーランキングで第2位となったのだ。日本人、そして、本好きにはこれ以上素晴らしいニュースはないだろう。

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