経営戦略

戦時のCEOの教科書 – HARD THINGS

投稿日:2016年6月12日 更新日:

戦時のCEOのための新定番とも言えるのがこの「HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか」だ。新しいリーダーシップ本とも言えるし、起業のリアリティを起業せずに体験できるビジネス書でもある。

まず、この本を読む前に知って欲しいのが筆者についてだ。ベン・ホロウィッツ氏、その人だ。

ベン・ホロウィッツ氏は、あのネットスケープ社を起業したマーク・アンドリーセンと一緒に、アンドリーセン・ホロウィッツというベンチャー・キャピタルを運営している。このベンチャーキャピタルは、Facebookなどへの投資で大成功し、世界のITの中心地であるシリコンバレーで最も成功したベンチャー・キャピタルの1つと言われている。

もともと、ベン・ホロウィッツ氏は、マーク・アンドリューセン氏とは、ネットスケープ社で出会い、共に、マイクロソフトに対して、戦った仲である。ネットスケープ社がAOLに買収された後、マーク・アンドリューセン氏と共に、クラウドサービスの先駆けである、ラウドクラウド起業した。

このラウドクラウドは、ちょうど、ドットコムバブルがはじけ、インターネット業界が一番悪い時期にしぶとく生き延びた会社である。まさに生き残りのために事業の方針変更を行い、最終的には、HP社に買収されることになる。

この強烈な経験が、この本を作っている。通常のCEOならば、諦めてしまうほどの困難を克服した経験を惜しげもなくこの本で披露している。

どんな困難にも負けない力が欲しい人には是非読んで欲しいビジネス書である。「HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか」、オススメである。

■ 出版年
原著、「The Hard Thing About Hard Things: Building a Business When There Are No Easy Answers」は、2014年に出版された。原著を直訳すれば「困難なことに関する困難なこと」と訳すことができる。名著である。

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