経営戦略

エクセレント・カンパニー すごい企業の共通点をあぶり出す

投稿日:2013年10月14日 更新日:

エクセレント・カンパニー は、元マッキンゼーのコンサルタントであるトム・ピーターズ氏がかつて同僚であったロバート・ウォーターマン氏と書いたビジネス戦略本であり、今も伝説なビジネス戦略本だ。

発行は今から遡ること30年以上前の1982年、最初の4年で300万部以上販売した*と言われる大ヒットベストセラー本である。

コンセプトは膨大なリサーチを経て、素晴らしい(エクセレント)な企業(超優良企業)はどのような共通点があるのか? ということ解き明かすというものである。

30年ほど前であるで、当時エクセレントな企業と言われていても、もちろん、デジタルエクイップメント、イーストマン・コダックなど当時栄華を誇った企業でその後業績不振になった企業もある。その一方で、ウォールマートなど華々しく成長を遂げた企業もある。

ただ、この本のコンセプトは、30年前に行われた分析によって優良と言われた企業が今も優良であり続けることを保証した訳ではない。それは無理であろう。というのも、優良な企業と言えども、経営者の変更や戦略の変更などなど、筆者が予測できないことでもあるだろう。

むしろ、この本で解き明かされているのは優良企業であるべき条件である。この本では、8つの基本的特質を挙げている。

1 行動の重視 どんどんやれ、ということである
2 顧客に密着する 超優良企業は、お得意様から学ぶ
3 自主性と企業家精神 革新的な企業は、社内に大勢のリーダーと創意ある社員をかかえている
4 ”ひと”を通じての生産性向上 超優良企業は、ごく末端にいる一般社員を、品質および生産性向上の源泉のように扱っている
5 価値観に基づく実践 組織体の持つべき基本的考え方は、はるかに強く企業業績とつながっている
6 基軸からは離れない 自分たちが熟知している業種にある程度固守する企業の法が、卓越した業績を上げていることが多い
7 単純な組織・小さな本社 管理者層が薄く、本社管理部門が小さい
8 厳しさと緩やかさの両面を同時に持つ 超優良企業は中央集権と権力分散(分権)の両面を兼ね備えている。
(本書P50ページからP54から抜粋)

それぞれの内容は詳しくは、「エクセレント・カンパニー」を参照してほしいし、また、本書の中では実際にどのようにしてこのような特性を構築しているのかまで詳しく踏み込んで考察がなされている。まさに読むべき経営書だ。

これは余談だが、日本人として感じるのは、30年ほど前のアメリカでは、日本企業が本当の脅威であったということ。エクセレント・カンパニーなかで、今とは別次元な日本企業の強さも垣間見ることができる。これだけは30年という歴史は感じてしまう。

もちろん、エクセレント・カンパニーの真髄は変わらないだろう。おすすめの名著である。

■ 発売日
エクセレント・カンパニー」の原書、「In Search of Excellence: Lessons from America’s Best-Run Companies」は、1982年に発売された。タイトルを直訳すれば「卓越した企業を探し求めて – アメリカの優良企業からの学習」といったことになるだろうか。

著者は、世界的な戦略コンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーでコンサルタントであった、トム・ピーターズ氏とロバート・ウォータマン氏。日本語版の翻訳者は、同じくマッキンゼー・アンド・カンパニーで重職を勤めた、日本を代表するコンサルタント、そして、ベストセラービジネス本著者である大前研一氏(代表作は「企業参謀」であろう)。

* http://en.wikipedia.org/wiki/In_Search_of_Excellenceより

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