経営戦略

最近出版された常識を覆すイノベーション&経営戦略書

投稿日:2013年12月30日 更新日:

今、企業において一番重要なものは何か? それはイノベーションだろう。特に成熟した日本市場でこれからビジネスをのばすためには、イノベーションが必要だ。

そこで、2012年、2013年に和書が発売されて、これまでのイノベーションを起こす経営戦略にインパクトを起こしたと考えられる3冊の本を選び紹介したい。

1冊目:コピーキャット: 模倣者こそがイノベーションを起こす
原書発行年:2010年
原書名:Copycats: How Smart Companies Use Imitation to Gain a Strategic Edge

この本は、イノベーションの考え方を根本的に変えてくれる。

今まで、イミテーション、つまり、模倣は、イノベーションの反対のものとして捉えられていた。つまり、イノベーションを推進してきたイノベーターは、模倣者(イミテーター)から身を守るためにもっとイノベーションを進めなくてはいけないというようなイメージが世の中には確立している。

つまり、産み出す人、イノベーターと真似る人、イミテーターは別の人間だということだ。

本書では、イノベーションを起こすためにイミテーション(模倣)は必要だとするのが本書の主張。つまり、イノベーションの一つの要素としてイミテーションを位置づけているのだ。

この本では、イノベーション(革新)+イミテーション(模倣)を組み合わせイモベーションという言葉を提案している。日本語の響きは若干悪いが、新しいイノベーションの考え方である。

本書では様々な模倣戦略を解説している。また、永続する企業として模倣することは簡単ではないことも、この本を読めばわかる。

2冊目:リバース・イノベーション 新興国の名もない企業が世界市場を支配するとき
原書発行年:2012年
原書名:Reverse Innovation: Create Far from Home, Win Everywhere

この本から学べるのは新しいグローバル化の進め方だ。今まで多くの企業のグローバリゼーションの考え方は、グローカリゼーション、つまり、先進国で設立された企業が、先進国で企画開発された先進機能を含んだ商品を、うまく新興国のマーケットに合わせて販売するという形である。

これに対抗して、この本で語られている「リバース・イノベーション」は、最初に新興国のマーケットに合わせて、簡素で品質的に十分な製品を開発し、新興国からグローバル市場に進出しようというものだ。

本書はこのグローカリゼーション戦略を完全に否定しているわけではない、このだけでなく、新興国で市場を獲得するために「リバース・イノベーション」も実施するべきだと主張している。

3冊目:ワイドレンズ: 成功できなかったイノベーションの死角
原書発行年:2012年
原書名:The Wide Lens: A New Strategy for Innovation
やるべきことををやったのにイノベーションに失敗する、としたらどうするべきか? それはこの本にヒントがあるかもしれない。「1. 最初に顧客を考えろ、2. 約束を果たせ、3. 競合よりも良い仕事をしろという成功の決まり文句は、あらゆる組織で繰り返されている。」から始まる本書は、すべて正しいことをしたのに、なぜ失敗するのか?というところから始まる。

そして、本書では、イノベーションを成功に導くために、他の企業とのコラボレーションの重要性、そして、自社が存在するエコシステム全体を理解する必要があると主張する。

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